「いつかは田舎で暮らしたいな」「都会の喧騒から離れて、のんびり暮らしたい」
そう漠然と考えている人は多いのではないでしょうか。
でも、いざ「移住」となると、何から始めればいいか分からず、なかなか一歩踏み出せないのが現実かもしれません。
物件探し、仕事、子どもの教育、人間関係、そしてその土地の暮らしぶり……。考えるべきことがたくさんあって、不安に感じてしまいますよね。
移住は「情報収集」が9割！まずは相談窓口へ行こう
移住を成功させるための最初のステップは、徹底的な情報収集です。
インターネットで調べるのももちろん有効ですが、情報があまりにも多すぎて、何が自分に合っているのか分からなくなってしまうことも。
そこでぜひ活用してほしいのが、各自治体が設けている「移住相談窓口」です。
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【お問い合わせ先】
観光建設部 観光経済課 観光推進室
〒413-8550 熱海市中央町1-1
電話:0557-86-6371
ファクス:0557-86-6199
Eメール：kanko@city.atami.lg.jp
詳細を熱海市ホームページで確認する
移住相談窓口は「移住のプロ」の宝庫
多くの自治体は、Uターン・Iターンを検討している人向けに、移住相談窓口を設置しています。
ここでは、その地域のことを知り尽くした担当者が、あなたの不安や疑問に丁寧に答えてくれます。
「移住相談窓口」で相談できることの例
- 移住の漠然とした不安を解消する
- 「地方暮らしって実際どうなの？」といった素朴な疑問
- 「自分に合った地域ってどこだろう？」といった地域選定の相談
- 具体的な生活に関する情報を得る
- 住まい（物件情報、空き家バンク、賃貸相場）
- 仕事（求人情報、起業・就農支援）
- 子育て・教育（保育園、学校、子育て支援制度）
- 医療・福祉（病院、介護施設）
- 移住支援制度や補助金について知る
- 移住支援金、住宅取得費補助金、就職支援金などの詳細
- 移住者コミュニティの情報をもらう
- 先輩移住者の話を聞く機会
- 地域での交流会やイベント情報
インターネットで得られる情報は断片的になりがちですが、相談窓口ではあなたの状況に合わせて、ピンポイントで必要な情報を教えてもらえます。
オンライン相談も可能！遠方でも気軽に利用できる
「相談窓口に行きたいけど、遠方でなかなか行けない…」
そんな方のために、最近ではオンラインでの移住相談を実施している自治体も増えています。
ZoomやGoogle Meetなどのツールを使って、自宅にいながら現地の担当者と顔を合わせて話ができます。
- オンライン相談のメリット
- 時間や場所の制約がない
- 気軽に参加できる
- 家族と一緒に相談できる
オンライン相談で大まかな情報を得てから、本格的に現地訪問を検討する、という流れもおすすめです。
現地の暮らしを肌で感じる！移住体験ツアーに参加しよう
相談窓口で情報収集を進めていくと、漠然としていた移住のイメージがだんだんと具体的になってくるはずです。
そして、気になる地域がいくつか絞れてきたら、次におすすめしたいのが「移住体験ツアー」です。
移住体験ツアーのメリットは「リアルな暮らし」を知れること
移住体験ツアーは、その地域での暮らしを実際に体験できるプログラムです。
観光旅行とは違い、移住を検討している人のためのプログラムなので、より現地のリアルな生活に触れることができます。
移住体験ツアーでできることの例
- 物件見学
- 空き家バンクの物件や、移住者向けの賃貸物件を内覧
- 仕事体験
- 農業や漁業の体験、地域おこし協力隊の活動見学
- 先輩移住者との交流会
- 実際に移住した人の生の声を聞ける貴重な機会
- 生活環境の確認
- スーパー、病院、学校などの生活インフラを見学
- 地域の文化や自然を体験
- 伝統工芸、郷土料理、登山、海のアクティビティなど
観光では分からない「日常」を体験できるのが、移住体験ツアー最大の魅力です。
スーパーの品揃えや、地域の人の雰囲気、朝晩の気温差など、実際に足を運んでみないと分からないことがたくさんあります。
移住体験ツアーの種類と選び方
移住体験ツアーには、主に3つのタイプがあります。
1. ツアー形式の体験プログラム
特定の期間（1泊2日〜数日間）で、複数の参加者が一緒に地域の魅力を体験するプログラムです。
- メリット: 効率よく情報を得られる、他の移住希望者と交流できる、ガイド付きで安心
- デメリット: 自由度が低い、自分のペースで動けない
2. お試し居住（お試し滞在）
自治体が用意した「お試し住宅」に、数日から数ヶ月間滞在できるプログラムです。
- メリット: 自分のペースで自由に生活をシミュレーションできる、近隣住民との交流機会も得やすい
- デメリット: 準備や計画を自分で行う必要がある
3. 個別対応の体験プログラム
あなたの興味や希望に合わせて、個別にプログラムを組んでくれる形式です。
- メリット: 自分の知りたいこと、体験したいことに特化できる
- デメリット: 対応していない自治体もある、ツアー形式より費用がかかる場合も
まずは、ツアー形式でざっくりと地域の雰囲気を掴み、気に入った地域があれば、お試し居住でじっくりと生活を体験する、という二段階での活用もおすすめです。
移住相談窓口・体験ツアーの活用事例
実際に移住相談窓口や体験ツアーを活用して、移住を成功させた人たちの声を聞いてみましょう。
活用事例1：Iさん（40代・夫婦）
- 移住先: 長野県
- 移住のきっかけ: 都会での子育てに限界を感じ、自然豊かな環境でのびのびと子育てをしたいと考えた
- 活用方法:
- まずは都内の移住相談窓口で、長野県の複数の自治体の情報を収集。
- その中で気になったA町とB村の移住体験ツアーに参加。
- A町では、地元農家さんとの交流会で農業体験をし、B村では廃校になった小学校を改装した施設を見学。
- 最終的にA町に心を惹かれ、お試し居住制度を利用して1週間滞在。この期間中に地域の保育園や小学校を見学し、移住を決意。
Iさんの声: 「最初は漠然と『長野県がいいな』と思っていただけでしたが、相談窓口で具体的な町の情報をたくさんもらえたのが大きかったです。体験ツアーで実際に足を運んで、地域の人の温かさに触れられたのが一番の決め手でした。」
活用事例2：Kさん（30代・単身）
- 移住先: 福岡県
- 移住のきっかけ: ITエンジニアとしてリモートワークが可能になり、家賃の高い東京から地方へ移住したいと考えた
- 活用方法:
- 仕事の関係で福岡県への移住を検討。まずはオンライン相談窓口で、福岡県内の複数の自治体の担当者と話をする。
- その中で、コワーキングスペースやIT企業誘致に力を入れているC市に興味を持つ。
- C市の個別対応移住プログラムを利用し、移住者向けのシェアオフィスを視察。
- 地元のIT企業で働く先輩移住者と交流し、仕事の情報や生活の様子を聞く。
Kさんの声: 「リモートワークなので、仕事の環境が一番心配でしたが、相談窓口の方にコワーキングスペースやネット環境について詳しく教えてもらえました。体験プログラムで実際にシェアオフィスを見学できたので、移住後のイメージが明確になりました。」
このように、相談窓口と体験ツアーを組み合わせることで、移住への不安を一つずつ解消し、より具体的なイメージを持って移住に臨むことができます。
移住相談窓口や体験ツアーに関するよくある質問
Q1. 相談するのにお金はかかりますか？
A. ほとんどの場合、無料です。
自治体が運営している相談窓口や、移住体験ツアーの多くは、移住を検討している人のためのサービスなので、無料で利用できます。
ただし、ツアーによっては食事代や宿泊費、交通費などが実費でかかる場合もありますので、事前に確認が必要です。
Q2. 移住の目的がはっきりしていなくても相談していいですか？
A. もちろんです。大歓迎です。
「移住したいけど、何から始めたらいいか分からない」「なんとなく地方で暮らしたい」といった漠然とした段階でも、ぜひ相談してみてください。
相談員があなたの話を聞きながら、どんな暮らしがしたいか、どんな地域が合っているかを一緒に考えてくれます。
Q3. 移住体験ツアーはいつ頃参加するのがいいですか？
A. 移住を考えている季節に合わせて参加するのがおすすめです。
日本の四季は地域によって大きく異なります。
夏は過ごしやすいけど冬は雪が積もって大変、という地域もあれば、夏は猛暑だけど冬は温暖、という地域もあります。
自分が移住したいと考えている季節に一度訪れてみて、その土地の気候や暮らしを体験してみると良いでしょう。
Q4. 移住支援金や補助金は、誰でももらえるのですか？
A. 多くの場合は、いくつかの条件があります。
例えば、「東京圏から移住すること」「移住先の企業に就職すること」「5年以上居住する意思があること」など、自治体によって条件は様々です。
また、支援金や補助金の内容も、住宅取得費補助、就職支援金、起業支援金など多岐にわたります。
相談窓口で、あなたが利用できる支援制度がないか、詳しく聞いてみましょう。
移住を成功させるためのステップ（表）
| ステップ | やること | ポイント |
| 第1ステップ | 自己分析 | どんな暮らしをしたいか、仕事や子育ての希望、譲れない条件などを明確にする |
| 第2ステップ | 情報収集（ネット・書籍） | 地域の情報、移住体験談、仕事情報などを幅広く調べる |
| 第3ステップ | 移住相談窓口で相談 | 絞り込んだ地域の担当者と直接話す。オンライン相談も活用する |
| 第4ステップ | 移住体験ツアーに参加 | 実際に現地を訪れ、リアルな生活を体験。観光とは違う視点で地域を見る |
| 第5ステップ | お試し居住 | 興味を持った地域で、短期間でもいいので実際に生活してみる |
| 第6ステップ | 移住先を決定 | 家族やパートナーと話し合い、最終的に移住先を決定する |
まとめ
移住は、人生における大きな決断です。
インターネットの情報だけで決めるのは、あまりにもリスクが高いと言わざるを得ません。
移住を成功させるための鍵は、「事前準備」と「リアルな体験」です。
今回ご紹介した「移住相談窓口」と「移住体験ツアー」は、この2つの要素を同時に満たすことができる、まさに「移住のための最強ツール」です。
- 移住相談窓口：移住のプロから、あなたの状況に合わせたピンポイントな情報を得られる場所。
- 移住体験ツアー：その土地の「リアルな暮らし」を肌で感じ、移住後のミスマッチを防ぐための最高の機会。
この2つをフル活用することで、漠然とした「移住したい」という気持ちが、より具体的で実現可能な計画へと変わっていきます。
もしあなたが今、移住を真剣に考えているなら、まずは地域の相談窓口に連絡してみることから始めてみませんか？
きっと、あなたの理想の暮らしを見つけるための、大きな一歩になるはずです。
